ロビン日記

古本屋ロビンの日々を綴っています。

PBR1倍割れについて

 今朝の日経新聞の記事。

 

 東京証券取引所は、PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る上場企業に対し、株価水準を引き上げるための具体策の開示を求める。……

 ……特にPBRが1倍を下回る場合には、1倍を下回る要因の分析、改善のための具体策の開示といった十分な対応を求める。

 

 だって。

 

 いやぁ~、この点は私も以前から気になっていたんだわ。だってどんな株の入門書を読んでも、PBR1倍割れは割安って書かれてるもんね。そりゃそうだ。企業の解散価値を下回った株価なんだから、割安に決まってる。

 

 けどね、その割安な状態でず~っと放置されてるのが日本株なんだよ。いくら安いように思えても、その状態が長期間続いていたら割安感は薄れていく。どこぞのお店が「大特価!! 大安売り!」ってのぼりを立てて集客を図っても、それが年中続いていたら誰もその店での買い物がお買い得とは思わない。日本株のPBR1倍割れってそういうこと。

 

 でも、私は世間に見放された株を買うのが好きだ。私の保有ポートフォリオは、ほとんどPBR1倍割れで構成されている (^-^;

 

 PBR1倍割れっていうと、じゃあどうしようもないダメ企業かって言うと必ずしもそうじゃなく、トヨタ自動車パナソニックHDといった日本を代表する企業だってPBR1倍割れしていたりする。

 

 要するに、PBRってのはその企業の資産に対して今の株価がどの程度の水準かってことを示す一つの指標に過ぎない。そして、株価ってのは会社の資産や売上高だけを見て決まるわけじゃなく、市場参加者の色々な思惑で売られたり、買われたりして決まっていく。ほとんど何の資産も持たないスッカラカンの企業でも人気が出りゃ株価が上がってPBRが高くなることはあるだろうし、経営の安定した優良企業でも逆に面白みに欠けるって評価で売られすぎればPBRが低くなることだってある。

 

 ってことで、気にしなくていいんじゃね? ってのが個人的見解だわな。むしろ低PBRの銘柄を買い集めて喜んでいる身としては、正直、今回の東証のアナウンスは鬱陶しくさえ思うね。人が捨てる株を拾うのこそ、株式投資の醍醐味じゃないの?

 

 長年低PBRで放置されて、誰もそれをお買い得と思っていないんだから、そ~っとしておいてくれよ。これがキッカケで株価が高騰すれば、欲しい株も買いにくくなる。PBRが低いことよりも、株価が不当に吊り上がってバブルの混乱に巻き込まれることの方が、個人投資家としては嫌なんじゃないかな~?