ロビン日記

古本屋ロビンの日々を綴っています。

JPXプライム150指数について

 日本取引所グループが今年夏に、新しい指数を導入するってことで、投資家仲間と少し話題になったんだわ。

 

 ちなみに、以下がそのリンク先。

www.jpx.co.jp

 

 新指数ができるってことは、当然それに呼応して投資信託ETFなんかも売られるだろうから、どんなもんだろうね? って気になるのは投資家心理として当然だよね?

 

 私も気になっていたんだけど、ポイントは以下の点かなって思ってる。

 

(1)構成銘柄数は150

(2)東証プライム上場企業を対象とする

(3)PBRがけっこう重要

 

 まず(1)の点。S&P500や日経平均に比べると構成銘柄数が少ないね。それだけ洗練された銘柄って言えなくもないけど、分散効果はその分低くなる。

 

 個別株じゃなく投資信託で買おうとする人にとっては、ちょっと不安じゃないかな~。投資信託を買う人ってある程度リスクを抑えつつ投資をしたいって考えなんだろうから、日本株に投資するにしても、この点においては日経平均TOPIXの方が優秀かなって気がするよ。

 

 (2)は、まぁいいんじゃない? 日本を代表する企業ってことになるだろうから、スタンダードやグロースでなくプライムに着目するのも自然とは思う。

 

 私個人の保有銘柄も、単元株で持っているものはほとんどプライム市場の銘柄だから、プライム限定になってもさほど不便さは感じないと思う。

 

 (3)のPBR重視の姿勢は、個人的に疑問。いつぞやにもこのブログで語ったと思うんだけど、PBR1倍割れでもいいんじゃね? って思ってるんだわ。欲しけりゃ買えばいいし、いらなきゃ買わなけりゃいい。

 

 企業の利益に着目したPERにしろ、資産に着目したPBRにしろ、今現在の株価との関係が重視されて求まる数字。どんなに利益を出していても、資産をたくさん持っていても、世間の投資家が売りに回れば株価は下がるし、これらの数値も低くなる。

 

 世間がどう思おうが、しっかりした財務基盤があって、しっかり利益を上げていればそれでいいんじゃね? って思うんだわ。そりゃ投資家としては株価が上がってくれた方が嬉しいけど、株価を上げるために自社株買いを頑張るとかってのは、あまり企業活動として正しい方向性に思えないんだよね。

 

 しっかりビジネスをして、しっかり稼ぐ。その結果として世間の評価が高くなって株価が上がるってのがやっぱ自然の流れで、まっとうに商売してるのに評価が伴わないのだとしたら、それは世間の見る目がないだけなんだから、別に企業は気にしなくていいと思うんだわ。

 

 なのになぜか東証は、低PBRに厳しいんだよね。今回のこの指数でも、PBR1倍超えの企業、上位75社を選考するってしているから、PBR重視って言えるよね。

 

 ただ、完全にPBRだけで決まらないみたいで、推定エクイティスプレッドの上位75社を選定とも言ってる。何、それ? 聞いたことない言葉なんだけど (^-^;

 

 ま、PBRだけで完全に決めるとしたら、トヨタパナソニックといった日本を代表する企業も1倍を割ってるんでこの指数から漏れることになる。だから、それ以外の部分も考慮してるんだろうけど、そもそも指数にPBRを考慮するって姿勢が意味不明に思う。

 

 だって、どんな株の教科書にもPBR1倍割れはお買い得って書いてるよね? なのに、この指数は基本的にPBR1倍超えのものを選考することになる。ってことは、この指数を採用した投資信託ETFはPBRの基準で判断すれば割高な水準で買い付けることになる。割高な株を買って、そこから信託報酬も引かれて、最終的なパフォーマンスが本当に満足いくものになるのかな? 人気のS&P500に勝てるのかな?

 

 ってわけで、その投資仲間との話題の結論としては、

 

 ふ~ん、そうなんだ。

 

 って感じで、あんまりこれまでの投資生活を激変させるほどのインパクトあるニュースとは思えなかったね。

 

 ただ、実際にこの指数に基づくETFが売られるようになって、日銀の大規模な買いが入るようになったら、市場に与える影響も大きくなるだろうから、そういう意味では全く無視できるってニュースでもないのかな、とは思ってるよ。