ロビン日記

古本屋ロビンの日々を綴っています。

定期預金が満期を迎えた

 昨年、某地方銀行に定期預金を預け入れた。元本は300万円。これを定期預金に入れ、一切手をつけず、ただひたすら1年間放置していた。で、先日、満期を迎えたので窓口を訪れたんだわ。

 

 そもそも、何で定期預金なんてものをしたのかっていうと、

 

 絶対に手を付けないように

 

 って配慮からだった。

 

 預け入れた300万は、いわゆる生活防衛資金。万一、事故や病気などで収入が途切れても、生活に困らないように絶対に使い込んじゃいけないお金。そういうお金。どのくらいのお金を生活防衛資金とするかってのは、人によってさまざまだろうけど、一般には最低限の生活費の3か月から半年分くらいって言われてると思う。ただ、私のような自営業者の場合にはもう少し余裕を見ておいて1年分の生活費ってのが安心だと思う。

 

 現金で300万あれば、1ヶ月25万円の生活費で1年間は過ごせるので、まぁこの程度残しておけば、多少のアクシデントがあっても経済的に破綻するってことはないと思う。 逆に、このお金だけはどんなことがあっても使い込んじゃいけないお金。そう考えていた。

 

 で、使い込んじゃいけないんだけど、私は自分でも自信があるんだけど意志が弱い (^-^; 油断するとつい使い込む危険があるw なので貯蓄用口座は、ちょっとアクセスの不便なところにある地銀を利用していた。さらにネットバンキングも申し込んでいない。お金を引き出すのに各種の物理的障壁を設けることで、なかなか使いづらくしていたんだわ。

 

 ところが、コツコツと積み立ててきたら、この貯蓄用口座にそこそこのお金が貯まっていた。ず~っと預金で寝かしておくのももったいないと思い、絶対に手を付けてはいけないお金を300万と決めて、これを定期預金に移し、残りは自由に株や投資信託に突っ込んでOKということにしたんだよ。

 

 だから、定期預金をした当初の目的は、

 

 絶対に手を付けないお金を区分する

 

 ってだけ。低金利の時代にアホらしいとは思っていたけど、こういうふうに取り分けておかないと自分の性格上、際限なく手持ち現金を投資に突っ込む危険があるのでやむを得なかった。

 

 ちなみに利率は年0.002%。鼻クソ見たいな金利だけど、それでも普通預金の倍ではある。それとこのお金は生活防衛資金。もし万一のことがあったら引き出せないと困る。1年前、定期預金の口座を作るときに、途中解約のリスク等を窓口で確認したけれど、ちょっと手続きが煩雑になるってだけで元本割れすることもないってことだったし、じゃあ絶対にこのお金は守るぞって決意で入金。それからは預け入れた300万のことは忘れて、日々忙しく過ごしていた。

 

 で、先日、満期日を迎えたので窓口を訪れこのお金がどうなったか確認しに行ったんだわ。

 

 結果、まぁ確かに増えていたよ。けど、増えたお金は

 

 48円!!

 

 おいおい。それだけかよ。確かに計算は合ってるんだよね。300万×0.002%=60円。そこから税金で2割引かれて48円。間違いはない。けど勝手に、1000円くらいは増えてるだろ! って想像していたよ (^-^;

 

 数十円単位の利息なんて普通預金でもよく記帳されていた。けど、まさか定期預金の利息が同じ桁数とは思わなかったわ。

 

 いや、まあ確かに1年前に計算して納得してるはずなんだよ。そもそも、この定期預金の目的は使い込み防止てことであって、資産運用じゃない。だから元本が守られていたら当初の目的は達成できているはずなんだけど、やっぱ人間、時間の経過とともに当初の目的ってのを見失うものなんだね。正直、ちょっとガッカリ感を感じてしまったんだわ。

 

 何でガッカリしたかってことを、忘れないうちにここに記しておきたい。世間に自分の間抜けぶりを公表するようで恥ずかしいんだけどね。

 

 実は私、定期預金ってのをするのは初めてだった。大昔、子供時代、定期預金の利率が7%とかあった時代には、親がお年玉を定期預金に預けてくれてたことはある。けど、社会人になってからはもっぱら普通預金だけで、定期預金なんて見向きもしなかった。

 

 理由は簡単。

 

 資金拘束にストレスを感じる

 

 からだ。実際には定期預金であっても、満期満了までに引き出してお金を使うことはできる。けど、手続きがちょっと面倒だったり、利率が低くなったりする。だから、なんとな~く

 

 満期日までは解約しない

 

 ってことを強く意識してしまう。要するに自分の意識で資金拘束しちゃうわけ。これって結構ストレスだってことがわかった。

 

 私はiDeCoをやっていない。やった方がいいとは思いつつ一歩踏み出せていないのは、60歳まで引き出せないっていう資金拘束デメリットがけっこうストレスに感じるため。やってみて思ったけど、定期預金のストレスってiDeCoと同じだわ。しかも、iDeCoよりかリターンは悪い。。。

 

 で、この使いたいときに使えないってストレスと0.002%の利息は、全然バランスが取れていない! って思ったんだわ。これこそが私の抱いたガッカリ感の正体。頭で理解したつもりになっていても、実際に体験しないと分からないことってやっぱあるもんだね。

 

 ちなみに、300万を残してあとは株で運用って計画も、実際には残りの金額もほとんど手つかずで放置している。先日、京セラを現引きするときに50万だけ追加投資したけど、その時に引き出しただけで、あとは全く手つかず。月々のつみたてNISAも昨年に売却した投資信託の代金で賄っているし、新しい株を買う時も何かの株を売って、別の株を買うって「乗り換え」がほとんどだったので、この1年間はほとんど追加投資していないんだわ。

 

 ま、ハイリスクな投資に突っ込んで大きく資金を減らしているってことになっていないのは幸いなんだけど、この1年株価が好調だったのに、ほとんど資金を遊ばせていたってのは反省すべき部分かも知れないね。今年に入ってからは、むしろ暴落に備えてキャッシュを厚くしておきたいって気分もあったんで、1年前、定期預金口座を開いた時とは、まったく心理状態が変わっていたと思う。

 

 そうそう、ガッカリ感の正体、もう一つ。

 

 昨年から続くインフレ

 

 その心理的影響も大きいね。株の入門書には、お金を銀行に預けておくだけだと物価高の時に実質的に資産が目減りするよ~なんて書かれている。実際、この1年の物価高を考慮すれば、私の預金元本300万は数万円分くらい、その価値が減っていると言えると思う。これもガッカリ感に拍車をかけてるよね。

 

 絶対に使い込まないお金を分離しつつ、ある程度のリターンも狙いたい……なかなかぜいたくな希望なのかな? 定期預金はガッカリ感があるってことを学んだので、今度は個人向け国債なんて考えてるんだけど、これもインフレ負けするくらいの利率なんだよね。いやぁ~、なかなか難しいわ。